原則

覚エテチョウの原則

このページは以下のことについて説明いたします。

  • 間隔をおいて復習する効果 (spaced repetition)
  • フラッシュカードソフトの歴史
  • 覚エテチョウのアルゴリズム
  • 我々の記憶力の研究について
  • 匿名性を持つデータの取り扱い

間隔をおいて復習する効果

情報を暗記した後は、覚えたことをちゃんと復習しなければなりません。そうしないと、その情報を忘れてしまいます。しかし常識からいっても、自分が今まで暗記したことを一度に復習するより、数日間あるいは数週間をかけて繰り返したほうが効果的ですよね。これが、いわゆる休止効果(spacing effect)です。

120年前から、人間の記憶力について多くの研究がされ続けてきました(e.g. Ebbinghaus, Mace, Leitner と Wozniak)。この科学者たちの研究によれば、カードとカードの休止時間(復習する日の間隔)を徐々に伸ばしていくのが最も効果の上がる方法なのです。この方法で、自分が得意なカードに時間を無駄に使わず、難しいカードに集中することができます。

とはいっても、自分でカードのスケジュールを組むことはとても面倒です。でも、ソフトを使うとこの問題も解消し、より効率良く勉強することができます。さて、覚エテチョウのアルゴリズムについて移りましょう。

歴史

フラッシュカードソフトの第一人者は1987年にスーパーメモを開発したPiotr Wozniak氏です。ただし、スーパーメモ普及から数年後、無料のソフトから所有権のあるものになってしまいました。

ウィンドウズのみで販売されていたスーパーメモに対抗して、2003年にDavid Calinski氏がメモエイドというソフトを開発しました。後に、Peter Bienstman氏がメモエイドチームに参加し、メモエイドのPyQt版を開発しました。

その後、Calinkski氏がメモエイドを「フルリコール」という名前で販売し始めました。それゆえに、Bienstman氏は新たなオープンソースプログラム開発の夢を叶えるため、メモエイドのPyQt版を基盤に覚エテチョウを開発しました。

覚エテチョウのアルゴリズム

覚エテチョウのアルゴリズムは、以前開発された初期のスーパーメモのアルゴリズム「SM2」と非常によく似ています。ただし、復習の頻度が異なり、覚エテチョウの方はよりランダムにカードを見せるという点で改良されています。

現在、スーパーメモは「SM11」を使用しています。しかし、我々はこの複雑な新しいアルゴリズムが、本当に効果的であるのかということを疑問に思っていますので、アルゴリズムの効果率を研究しております。この研究により、覚エテチョウのアルゴリズムをよりよく向上できるよう、努力を重ねています。

記憶力の研究

我々の研究は先ず覚エテチョウのアルゴリズムの効率について調べます。

覚エテチョウと似たようなソフトはいろいろありますが、それらのソフトのほとんどは商業目的のものであり、実はこれらのアルゴリズムについて科学的なデータは存在していない。そうしたデータを集めるには、2つのものが必要です。

  1. たくさんソフトのユーザからのデータ
  2. 商業的色付けのない研究

この二つの条件を満たすのにオップンソースソフトが最適でしょう。覚エテチョウはあくまでも無料ソフトですから、新しいユーザーの参加の妨げになるものはありません。インターネットのおかげで、ユーザの介在なしに(もちろん最初に彼らの承諾は必要ですが)、匿名のデータを容易に集めることが出来ます。そして、我々は商売ではないから、アルゴリズムを更新しても、そのアルゴリズムが元のより効率的とあえて言う必要はありません。

The Mnemosyne Project(覚エテチョウのプロジェクトの英語の名前)は2006年からデータを収集しています。今後数年間にわたり、データ集めを続けていく所存です。数十年間のデータを集めることは、記憶力研究への貴重な貢献になると信じております。

The Mnemosyne Projectで集めたデータは、どなたでも調べることができます。様々な方の許可で集めたデータですので、そのデータのアクセス権を独占すること、または販売することは非倫理的だと考えております。

データを分析する希望のある方は、是非御連絡下さい。私たちの唯一の願いは、その分析が科学ジャーナルの文献になる際に、共著者として貢献する権利を与えていただきたいということです。

匿名性を持つデータの取り扱い

データを覚エテチョウのサーバに提供していただくのはユーザの自由です。データをアップロードしていただかなくとも、覚エテチョウを使用することは可能です。匿名データ(非個人情報)を提供していただければ、我々の研究の参考になりますので、大変有難く思います。

「匿名データをアップする」設定をクリックすると、覚エテチョウが、アップデータ名認識用のランダムな番号を生成します。これらは送信者を特定するものではありません。

ユーザーの「質問」「答え」のペアは、番号のみで認識され、カードの内容も含みません。アップした情報を自分で確かめたい場合、.mnemosyneフォルダーの中のlog.textをご覧ください。

オンラインアクセス要件

本プロジェクトに匿名データをアップロードする場合、覚エテチョウをオンラインで使う必要はありません。インターネットに接続していない場合、覚エテチョウはソフトウェアの次の起動時に、アップロードを再開します。

覚エテチョウ起動すると、覚エテチョウがインターネットに接続しているかどうかを確認します。接続している場合、匿名データをアップロードしますが、接続していない場合は次の起動時にアップロードを再開します。